顔を上げると、2年生の女バレの先輩、志帆先輩と目が合う。
「お疲れさまですっ」
軽く頭を下げると「お疲れぇ〜」と笑顔を向けられたけど、目は笑っていなかった。
「大雅先輩帰りましょうよ〜」
志帆先輩が大雅先輩の隣に来て、あたしは急速に居心地が悪くなる。
「おー。有須は? ……あ、そっか。祠稀くんがいたね」
大雅先輩の視線を追うと、ちょうど祠稀がこちらに向かって歩いて来てるところだった。
「んじゃ、またね有須。夜メールしてもいい?」
「え……あっ、はいっ」
「ははっ。じゃ、気をつけてね」
「はい! 先輩たちもお気をつけてっ」
歩き始めた大雅先輩に軽く会釈して顔を上げると、志帆先輩と目が合った。
「あ、さような……っ!!」
あたしの挨拶は、足への激痛により遮られてしまった。



