僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



顔を上げると、2年生の女バレの先輩、志帆先輩と目が合う。


「お疲れさまですっ」


軽く頭を下げると「お疲れぇ〜」と笑顔を向けられたけど、目は笑っていなかった。


「大雅先輩帰りましょうよ〜」


志帆先輩が大雅先輩の隣に来て、あたしは急速に居心地が悪くなる。


「おー。有須は? ……あ、そっか。祠稀くんがいたね」


大雅先輩の視線を追うと、ちょうど祠稀がこちらに向かって歩いて来てるところだった。


「んじゃ、またね有須。夜メールしてもいい?」

「え……あっ、はいっ」

「ははっ。じゃ、気をつけてね」

「はい! 先輩たちもお気をつけてっ」


歩き始めた大雅先輩に軽く会釈して顔を上げると、志帆先輩と目が合った。


「あ、さような……っ!!」


あたしの挨拶は、足への激痛により遮られてしまった。