僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



……なんとなく、誰がやったのかは分かってる。


多分、2年生。最近あたしを見る目が、妙に憎悪に溢れているから。


溜め息をひとつ零し、ジャージから制服に着替えた。


「……ブレザーに付いてる」


やっぱり投げ込んだのかなぁ……。


肌色や薄ピンクの汚れが目立つブレザーは、ラメが付着してキラキラ光っている。


これじゃあ……着て帰れないかな。


仕方なく薄いピンクのカーディガンだけ着て、ブレザーを少しはたいてから鞄の中に納めた。


部室を出て、鍵を閉めながら腕時計を見る。


「わっ!」


まずい! もう7時過ぎてるっ!


体育館の正面入り口の前で、祠稀が待ってるのに。あたしは大急ぎで体育館へ向かった。