僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ


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やっぱり、まただ……。


部活が終わり、あたしは部室のロッカーの前で立ち止まっていた。


香織や朝希、1年生の姿はなく、部室にはあたしひとり。


女子バレー部には3年生がいなくて、実質2年生が仕切っている。


2年生は少し片付けをしたら残りは全て1年生に命じて早々と帰るのだけど、先輩と後輩という関係上、不満はない。


一部の2年生は、男子バレー部が終わるのを待ってから帰る人もたまにいる。


「はぁ……買ったばっかりなのにな」


後片付けは引き受けると言ってよかった。


モップの汚れを取ったあと、体育倉庫の鍵を男子バレー部に渡すだけのそれに、できるだけ時間をかけた。


香織たちに自分のロッカーを見られたくなかったから。