荷物を地面に置き、ちらりとその人を見たら音に反応したのか、ゆっくりと顔を上げた。
「「「…………」」」
男……にしてはやけに綺麗な顔をしてる。こんなとこで何してるんだろう。
もしかして今日入居する男の子かと思ったが、時間的に早すぎる。
俺と凪を交互に見上げる彼から目を逸らし、鍵をポケットから取り出した。
「……あ!」
……え?
突然の声に鍵を差し込んだままそちらへ視線を移すと、座っていた美少年が立ち上がっている。
「あんたらが同居人!?」
「……は…い?」
凪が声を発すと、大人びて見えた顔が一瞬で無邪気なものに変わった。