「「お疲れさまですっ」」
有須と香織がハモり、さすが運動部らしいなと思っていると、大雅と目が合う。
「祠稀くん、だよね?」
「……はあ、そうだけど」
目の前まできた大雅はにこりと笑みを作り、俺はズボンのポケットに手を突っ込んだ。
「初めまして。男バレ部長の、柴 大雅だよ」
「見れば分かるっつーか、知ってるけど」
「あ、ホント? ……まあ、知ってるか」
意味深に言いながら大雅は有須に微笑み、当の本人は恥ずかしいのか目を泳がせた。
「もう遅いんだから、早く帰らないとダメだよ」
「はいっ。すみません!」
「つい話し込んじゃってぇ〜」
有須と香織が答える中、俺は大雅の後ろで群れている奴らを見ていた。
男子は俺に怯えてるみたいで、女子も男子も何か小声で話しながらチラチラ俺を見てくる。
……まあ、3年の奴ボコボコにしたからな。もう顔も覚えてねぇけど、俺を見掛ければ当然の反応なんだろうか。慣れたから別にいいし、興味もない。



