僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「……ふたりは付き合ってるの?」

「ええ!?」


香織の言葉にいち早く反応したのは有須で、俺は、そうきたか、なんて思う。


「な、なんで!? そんなんじゃないよ! 祠稀は友達だよ!?」

「俺らカップルに見えんの? やべーな。どうしてくれんだ有須」


からかってやろうと真剣な眼差しを向ければ、有須は案の定テンパり出した。


「つ、付き合ってないのに、そんな風に見えるなんて、祠稀に申し訳なさすぎる……!」

「くくっ……」


本当に予想を裏切らない奴だな。


「俺らはそんなんじゃねぇよ」


笑いを堪えながら香織に言うと、「そうなんですか」とまた頬を染められる。


「あ、そっか! 有須には、大雅先輩がいるもんね」


香織はパッと笑顔に戻り、ニヤニヤしながら有須の体を肘で小突いた。


「えぇ!? そんなんじゃないよ!」


顔を赤くしながら、両手を左右にブンブンと振る有須。


マジでこの手の話、苦手だよなぁ。


今時珍しいくらいウブだと思う。っても数ヵ月前まで中学生だったんだし、そんな珍しいもんじゃないのかもしれねぇけど。


俺からすりゃ、絶滅危惧種にすら思える。