「……ふたりは付き合ってるの?」
「ええ!?」
香織の言葉にいち早く反応したのは有須で、俺は、そうきたか、なんて思う。
「な、なんで!? そんなんじゃないよ! 祠稀は友達だよ!?」
「俺らカップルに見えんの? やべーな。どうしてくれんだ有須」
からかってやろうと真剣な眼差しを向ければ、有須は案の定テンパり出した。
「つ、付き合ってないのに、そんな風に見えるなんて、祠稀に申し訳なさすぎる……!」
「くくっ……」
本当に予想を裏切らない奴だな。
「俺らはそんなんじゃねぇよ」
笑いを堪えながら香織に言うと、「そうなんですか」とまた頬を染められる。
「あ、そっか! 有須には、大雅先輩がいるもんね」
香織はパッと笑顔に戻り、ニヤニヤしながら有須の体を肘で小突いた。
「えぇ!? そんなんじゃないよ!」
顔を赤くしながら、両手を左右にブンブンと振る有須。
マジでこの手の話、苦手だよなぁ。
今時珍しいくらいウブだと思う。っても数ヵ月前まで中学生だったんだし、そんな珍しいもんじゃないのかもしれねぇけど。
俺からすりゃ、絶滅危惧種にすら思える。



