◆Side:祠稀
「ゴメンね! お待たせ!」
気まぐれにサッカー部の助っ人として放課後を過ごす俺は、体育館に繋がる階段に座り、有須の部活が終わるのを待っていた。
「俺も来たばっか。別に待ってねぇよ」
「あ、ホント? いつもありがとうっ」
3段しかない階段から立ち上がると、愛らしい笑顔が返ってくる。
「今日は彗、助っ人に混ぜなかったの? 最近ずっとだったよね?」
「途中で逃げられた。3日連続なんて無理とか言いながらな」
彗らしい、と有須はくすくす笑う。
「腹減ったなー。そういやさっき、凪からメール……」
「有須っ!」
並んで歩こうとした時、後ろから有須の名前が呼ばれた。
「香織」
振り向いた有須の視線を追うと、多分バレー部の仲間だろう。黒いショートカットを揺らしながら、ひとりの女子が近付いてきた。



