「彗くん有名だよ。女子バレー部の間でも、人気だし」
激しくどうでもいい話題になってきた……。
「……大雅先輩だって、モテそうですよ」
「ははっ! お世辞でも嬉しいよ」
お世辞ではなく、本当にモテると思う。
俺は人に慣れてないから、大雅先輩みたいな人懐っこい人は苦手だけど、素直にモテるんだろうなと感じるものがある。
「彗くんは、彼女とかいないの? 好きな人とか」
無邪気な笑顔で問いかけてくるが、首を横に振る。
「……興味ないんで」
「え、嘘でしょ? そんなにイケメンなのに?」
イケメンの境が俺にはよく分からないんだけど……喜ぶべきなのかな。
持っていた缶に視線を落としながら、開ける気はないままプルタブを爪でいじる。対応に困った俺は、逆に質問をすることにした。
「……大雅先輩はいるんですか?」
顔を上げて尋ねると、大雅先輩は「え?」と少し口の端を上げて苦笑する。
「彗くんって、割とニブい?」
……ニブいって? 運動神経が?
顔に出ていたのか、大雅先輩は声を出して笑った。



