僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



大雅先輩とデートをした後の有須を彗に迎えに行かせてからというもの、有須は明らかに、彗に対して照れるようになった。


「話すたびに頬染めてるもんねぇ」

「いつもじゃねぇけどな」


そうなんだよね。有須が決まって照れる時と言えば、彗が顔を近付けたり、体に触れた時に頬を染める。


「……ラブかなぁ?」

「ラブなのかねぇ」


あたしと祠稀は廊下側で彗と話す有須を見つめるしかない。


大雅先輩とのデートは楽しかったみたいだけど、それ以上のことは何もなかったんでしょ?


頭を撫でられたとか、手を繋がれたとかはあったみたいだけど……。


ま、大雅先輩と彗どっちであろうと、好きになったら有須は言ってくれるでしょ。


なんせ、今まで恋愛経験は皆無らしいからね……。


「お前は?」

祠稀の問いに顔を上げると、「好きな奴いんの?」と聞かれた。