慣れない初めてのデートは新鮮で、楽しくて……でもやっぱり戸惑うことのほうが多くて、そのたび大雅先輩は優しく笑ってくれた。
雑貨屋とか服屋とかCD屋さんとか。
特に買う物がなくても、欲しいなと思うものを眺めて話して、鏡で合わせて見たりするだけでも、ショッピングは楽しいんだと初めて知った。
ゲームセンターでは、男の人がUFOキャッチャーで女の子に何か取ってあげるのが定番なのかと、周りを見て思った。
そんなあたしにも大雅先輩は有名なキャラクターのぬいぐるみを取ってくれて、何度も何度もお礼を言った。
プリクラを撮るのが、あんなに大変で緊張するなんて初めて知った。
ファミレスでご飯を食べるだけで、あんなにメニューに悩むとは思わなかったし、まさか奢ってもらえるなんて予想もしてなかった。
……全部、全部初めてのことで。
憧れていたくせに、知らなかったことばかりで。
大雅先輩と過ごした時間が色褪せないように、あたしは一生懸命脳裏に焼き付けていた。



