「あ……ごめんなさいっ! び、びっくりしちゃって……」
恥ずかしくて自分の額を押さえる。大雅先輩はフッと笑ってあたしの頭に触れた。
「かわいい、かわいい」
大雅先輩の手が、あたしの頭を緩く撫でる。
その手の大きさやゴツゴツした感じに少し驚いたけど、拒否することも嫌がることもなく、黙って受け入れることしかできなかった。
体中が氷みたいに固まってるのに、頭だけはずっと忙しなく動いてる。
……かわいい、のかな。
あたしが? ……どこがかわいいんだろう。外見? 中身?
声とか、口調とか、雰囲気とか、それとも髪の質とか、瞳の色とか。どこか一部でも大雅先輩がかわいいと思う部分があるのかな?
……分かんない。可愛いって言葉は大雑把過ぎて、曖昧で。何よりあたしは、自分自身をかわいいなんて思わない。
ううん。思えないから、かわいいって言われると嬉しい。
かわいいって言われると、苦しい。
あたしは……。



