僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



◆Side:祠稀


「終わったぁぁぁあ!!」


テスト最終日のラストは数学。


終わりを告げるチャイムが鳴ったと同時に、俺の斜め後ろあたりにいる凪が叫んだ。


「はい終わり! はい集めるよ! そして遊ぶよ〜!」


振り向くと、解答用紙を集め始める浮かれきったバカ1名。


くすくす笑われている凪が通り過ぎるのを見ていると、解答用紙を回収しにきた彗が右に立っていた。


「おお。ワリ、お疲れ」


空欄のない解答用紙を渡すと、彗は声を出さずに笑って前の奴のところへ行った。


けっきょく全教科一夜漬けだった俺は伸びをして、背もたれに全体重を預ける。


……赤点は確実にねぇな。補習を回避しただけで、いい点数ではないことも間違いねぇけど。


教壇の前で、解放感を笑顔に託す凪が彗と話しているのが目に入り、俺も密かに口の端を上げた。


学力テスト、これにて終了。