僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ


────…


「むっふふ〜。ふふふふ!」

「なんだその笑い。キモイぞ凪」


2日目のテストも無事終わった放課後。凪の席の周りに集まって、俺らは観察していた。


予告通り、大雅先輩に呼び出された有須の姿を。


「いや〜青春だね! あたしも彼氏欲しいんですけどっ!」

「ぷっ」

「祠稀く〜ん? それはなんの笑いかなぁ?」

「いえ別に」


有須と大雅先輩は廊下で話していて、ここからじゃ有須の顔は見えないけど、デートの誘いだろうなとは感じていた。


あれが大雅先輩か……。


凪が言ってた通り、爽やかなスポーツマン。黒髪の短髪で、細身だけど筋肉はついてそうだ。


少し照れくさそうに有須と向き合ってるあたり、好意というものも感じなくはない。


有須……OKするのかな。


ぼんやり様子を眺めていると、軽く手を上げた大雅先輩に有須がお辞儀をして、教室に戻ってきた。