僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「……昼飯は?」


ぽつんとキッチンに立つ俺、ちょっとかわいそうじゃない…?


「なんの騒ぎ? 凪、帰ってきたわけ?」


珍しくスウェットに着替えた祠稀は煙草の箱を手に、自室から出てくる。


リビングには、ジュー…という肉の焼ける音だけ。


「おい、彗。答えろよ」

「……焼きそばでいい?」


けっこう多めに作っちゃったんだけど。


「や、だから……ああ、焼きそばな。いいよもう」

「凪、食べないのかな」

「……帰ってきてんのな」


なぜか脱力する祠稀がダイニングテーブルに座るのを見てから、有須の部屋の閉まったドアを見つめた。


……何事だったんだろ。