「…帰ろ」
様子を見ていた彗がぽつりと言って、あたしのカバンを差し出す。
「ねぇ彗。あたし、バカ?」
カバンを受け取りながらじっと彗を見ると、穏やかに微笑んでくれた。
「バカじゃないよ」
「愛してるーー!!」
「あははっ。仲良しだねぇ」
彗に抱き付くと、笑いながら有須もやって来る。その横を通り抜け、早々と歩きだすのは長髪をハーフアップにした祠稀。
「ハイハイ。バカツインズは置いて帰って、ゲームすんぞー」
「バカじゃないってば!」
「彗、嘘つくなよ。信じちゃったじゃねえか」
ちょっと! あんまりバカバカ言われるとさすがに傷付くんですけど!?
「……腹減った」
「ちょっと彗く〜ん? そこは否定しようね〜?」
「もうっ、早く帰るよっ」
有須に促され、主にあたしだけが渋々と教室を出る。



