僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「…先生ちょっと失礼」

「お、おぉ……」


教壇に立った彗は先生を黒板の端へ追いやり、チョークを持って凪に教え始めた。


「なんでそーなんの?」


疑問が絶えない凪に、彗は眉を下げながらも黒板を使って説明を続ける。


「あーなるほど。え? じゃあ、これはどーなんの?」


凪は先生の教科書を取り上げ、分からない問題を指差す。


「これはー……」


カツカツと黒板に数式や数字を書いて説明していく彗。


あ……そうなるのかぁ。彗って教え方うまいんだなぁ。


最初は笑っていたクラスメイトも、彗の分かりやすい教え方に釘付けになり、先生までも感心していた。


そのうちクラスメートが質問し出して、彗の授業になっちゃったのは言うまでもなく。


あたしは、彗って本当に頭がいいんだと感心していた。