「終わるまでが苦痛過ぎんのよ……」
顔を上げて頬杖をつく凪は、ムスッとしている。
今問題集とか渡したら、真っ二つに裂きそう……。
「頑張るんでしょ、凪」
珈琲を飲みながら言うと、凪は「んー……」とダルそうな返事しかしなかった。
「……昨日のやる気はどこ行ったの」
「寝てる間に、どこか遠くへ」
「……颯輔さんに言うからね」
魔法の言葉にも思えるものを口にすると、凪は思い切り眉を寄せて俺を見つめる。
「最悪よ彗。それはやっちゃいけないって」
本気で告げ口する気なんてないけど、颯輔さんに頼まれてるからにはなんとかしなきゃ。
「ゲームソフト」
そう言うと、凪はピクリと反応した。
「「ゲームソフト?」」
祠稀と声をハモらせた有須が、ココアを注いだ赤いマグカップを凪の前に置く。
「ありがと有須〜」
凪は湯気の立つココアを嬉しそうに飲み、祠稀はそんな凪を見ながら俺に問い掛けた。



