いつもの朝。いつもの食卓。だけどいつも元気な凪だけは、物凄く疲れきった顔をしていた。
「な、凪……大丈夫?」
心配そうに有須が声を掛けると、凪は顔を上げる。笑ってるように見えるけれど、きっと自嘲気味の笑顔だ。
「眠いだけ……勉強なんてしたから、頭が疲れてんだよ。……やっぱ勉強なんてするもんじゃない……試験撲滅」
ダイニングテーブルに突っ伏してブツブツ言う凪に、俺たち3人は顔を見合わせる。
そんなに勉強が嫌いだなんて……と、有須と祠稀の表情で伝わったけど、俺は肩を竦めるだけ。
「凪っ、ココア! ココアなら飲めるよね!? 今持ってくるから!」
キッチンに向かった有須を見届け、隣に座る凪を盗み見る。テーブルに肘をついたほうの手で額を覆う凪は、俯いたまま瞼を閉じていた。
……朝食にすら手を出さないなんて、よっぽど疲れてるんだな。
「元気出せよ凪。テストなんかすぐ終わるって」
ご飯を口にかきこみながら、祠稀が心のこもってないエールを送る。



