僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「できたっ!」


古典の教科書を読んで訳してた俺の顔の前に、笑顔で数学の問題集を差し出す凪。俺は持っていた教科書を膝に置いて、問題集を眺めながらシャーペンを持つ。


「当たってる!?」

「今見てるでしょ」


俺と一緒に問題集を覗き込む凪を気にせずに、頭の中で問題を解いた。


10問中7問正解…か。やればできるのに、なんで勉強嫌いなんだろう。


そう思いながら、テーブルの上で問題集を凪のほうへ押し返す。


「うん、まあ大丈夫だと思う」

「あやふや過ぎ!」

「えぇ……」

「ちゃんと教えて!」


さっきまでのやる気のなさはどこに行ったの……?