「赤点取らなかったら、新しいゲームソフト買ってあげるよ」
ガバッ!と、凪が勢いよく姿勢を正す。俺を見る瞳はもちろん、輝いていた。
「……頑張る?」
「頑張る!」
単純だなと呆れながら、威勢のいい返事に思わず笑ってしまった。
「颯輔さんに凪の勉強面は頼むって言われたんだから。頑張ってよね」
そう付け足すと、凪は眉を寄せて「うわ。ウザい」なんて言ってる。本当は嬉しいくせにね。
あんなに素敵な人が父親なんて、幸せなことだと思う。
俺の、父親にもなる人。助けられた日のことは今だって鮮明に思い出せる。
たくさんの救いの言葉だって、忘れることはない。



