僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ


――――――…


「っぎゃあぁあ! 負けた!?」

「……勝った」


珍しく夕飯は出前を取り、4人全員が風呂に入った後、俺と彗は対戦ゲームに没頭していた。


凪と有須はダイニングテーブルでくつろいでいて、鼻で笑われたのが分かる。


「ふは! 祠稀よわっ!」

「聞こえてんぞ凪!」


ぐるっと振り返った俺が言うと、凪は「うっそゴメーン」と全く思ってないだろと突っ込みたくなるような謝り方をした。


「クッソ! もういいわ! やめやめ!」

「……逃げるの?」

「あ? 上等だコラ。次はフルボッコだかんな」


凄んどいてコントローラーを置いた俺に、彗は不満そうに床に寝転んだが、どこか楽しげに口元をゆるませている。


そんな彗を見る凪も幸せそうで、多分俺と有須にもそんな感情が伝染するから頬がほころぶんだろう。


「よっし! じゃあ今度はあたしと対戦しよう、彗っ!」


ダイニングテーブルからこちらにやってきた凪は言いながら、彗の隣にいた俺を突き飛ばす。