僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「凪も彗も、俺の子供だからって」


何回嬉しい言葉を言うんだろうって思って、俺は焼き付けるようにじっと颯輔さんを見つめた。


「しつこいくらい、彗は俺の息子だ息子だって言うんだ」


そう言った時、玄関が開く音がして、荒々しく廊下を歩く音がリビングにまで響く。


「な……ぎ……?」


有須が帰ってきた凪を見上げ、言葉に詰まる。


ドアを開けてリビングに入ってきた凪は、呼吸が乱れて、頬を涙で濡らしていた。


「……話、聞けた?」


そう聞くと、凪は強く目を瞑り大粒の涙を流す。


「っ! 危ない……よ……」


カーペットに座っていた俺に、凪は勢い任せに抱きついてきた。


「うっ……うぅ〜っ!」


嗚咽を漏らす凪に少し戸惑ってから、優しく抱き締め返す。困惑してる祠稀と有須に、俺は微笑みを向けた。


「俺ね……」


俺を抱き締める凪の腕の力が、いっそう強くなる。



「……颯輔さんの子供になるんだ」