僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



『……親戚の人の、家に……行く』


俺が弱かっただけだ。俺は、自分の存在が颯輔さんの迷惑にならないようにって。颯輔さんの家から出たほうがいいんだって。


そんなことばかり考えて、本当は自分が嫌われてしまう前に逃げただけなんだよ……。



「他に言いたいことは? まさかあるわけないですよね?」

「……ックソ…」

「彗は俺の息子です。……二度と彗の前に現れないでください。……次現れたら今度こそ訴えますよ。必ず」

「〜〜っ帰るぞ!」


地面を蹴る音が、静寂な公園に響く。俺を縛り付けていた闇が、光に怯えて逃げて行く。


ぼろぼろと涙を落していると、温かい手が俺の頭を撫でた。


「泣くなよ彗……男の子だろう?」


優しい優しい、耳に残る声。


颯輔さん……。
ありがとう。本当に……本当に。


「……ありがとう……」


涙に濡れた瞳で颯輔さんを見ると、とびきりの笑顔を見せてくれた。