僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「なぜ貴様がそれを……っ私たちは彗に話があって、貴様に話はないぞ!」

「彗の遺産にたかるのは、やめてもらえますかね?」

「貴様に関係ないだろう! ……彗っ! 本当に困ってるんだ! こんなこと頼めるのはお前だけなんだよっ」


おじさんは標的を俺に変えたが、颯輔さんがそうさせない。


「15歳の彗にしか頼めないなんて、お友達がいないんですねぇ」


笑顔で毒をはらむ言葉を発する颯輔さんに、俺はなんだか心苦しい。守られてるとは、感じるんだけれど。


「黙っててくれないか! 私は彗に話しているんだ!」


俺は黙ってていいとしか言われなかったから、颯輔さんが何を言い出すのか検討がつかない。


「借金はいくらおありで?」

「黙ってろと言っただろう!」

「ああ、800万でしたかね?」

「なっ……!」

「ふたりしてギャンブルに費やしたらしいですね? 激しく軽蔑します」


にこにこと話す颯輔さんに、おじさんもおばさんも顔を青くした。


800万も……? 颯輔さん……そんなことまで調べてきてたの……?