僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



玄関の閉まる音を最後に、リビングは異様にさえ感じる静けさを纏う。


あたしはソファーに深々と座り、両手で顔を覆いながら深呼吸。


……祠稀は大人だ。


あたしみたいに慌てたり、取り乱したりしない。冷静に、物事を考えられる人。


……でも探してくるって、どこを? どうやって?


あたしも自分で言っといてアレだけど……探して見つかるものなのかな。


彗と似たような髪色だって、街中にはいっぱいいるだろうし……何を目印に探せばいいんだろう。


「……彗」


心配で、心配で、たまらない。おじさんたちに出くわしていなければいい。傷ついていなければいい。


ひとりで、泣いていなければいい。


どうしようもない不安に襲われながら、あたしは祠稀からの連絡を待つ。


だけど30分経っても1時間経っても祠稀から連絡が入ることはなく、気付けば夜になり、彗が家を出てから3時間以上経っていた。