「探してくるっ!」
「待て待て! ストップ、おい!」
「邪魔しないで!」
立ち上がったあたしをなぜか制止する祠稀を押し退ける。
「落ち着けって! なんでお前はそう彗のことになると慌てっかな!」
「彗はまだひとりで立ち向かえるほど強くないんだってば!」
「だから落ち着けっつーの! まだ出くわしたか分かんねえだろーがっ」
「そうだけど……っ!」
そうだけど……。
不安なんだもん。心配なんだもん。
俯くあたしに呆れたのか、溜め息をついた祠稀はあたしにデコピンをした。
「痛いな!」
「分かったから……彗は俺が探してくっから、お前は家にいろよ。彗に会ってなかったら家に来るかもしんねぇだろ」
「……」
不満げに口を尖らせるあたしに祠稀は再び溜め息をつき、テーブルに置いてあった自分の携帯を拾い上げる。
「いいから落ち着けお前は。黙って、座ってろ。見つけたら電話すっから」
ぽんとあたしの頭を叩いた祠稀はジャケットを羽織ってリビングを出て行った。



