僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「なんで帰って来ないの!?」


彗が家を出てから1時間が過ぎた。コンビニはマンションから歩いて5分の場所にあるから、1時間もかかるなんてありえない。


「立ち読みでもしてんじゃねぇのー?」

「じゃあなんで電話に出ないのよ!」

「欲しいものがなくて遠めのコンビニ行ったんじゃね?」

「何呑気なこと言ってんの!?」


ゲームをし続ける祠稀の腕をグーで殴ると、「イテェな!」と怒られたけどあたしの頭は彗のことでいっぱいになる。


なんでなんで、なんで!?

彗のことだから、けろりと帰ってきそうだけど……。でも、でも。今日はさすがに、そんなことはできないでしょ? だっておじさんたちが来るか、も……。


「……鉢合わせた?」

「あ? なんつった?」


眉を寄せながら腕をさする祠稀に、口からぽろりと出た言葉。


「外で、おじさんたちに出くわしたのかも……」


祠稀は目を丸くしてから、考えるように視線を彗の部屋に向けた。


ありえないことじゃないよ……。