僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「何? 凪は緊張してんの?」

「闘争心メラメラよ」

「ははっ! 俺もだわ」


祠稀はソファーに座るあたしに毎日作り置きしているココアを渡し、テレビを点けた。


「ゲームしよーぜ」

「本気で?」

「いいじゃん。普段と変わらない日常を選ぶぜ俺は」


そう悪戯に笑う祠稀は、おじさんたちが来ても余裕で勝てると言ってるみたいだった。


……そういえば昨日の祠稀は、怒ってたな。もの凄い剣幕でおじさんたちに怒鳴り散らしたりして。


昨日は彗のことでいっぱいで深くは考えなかったし、3年生に売られた喧嘩にも勝ってたのはこの眼で見たけど……なんだかなぁ。


血の気が多いのか、なんなのか。


まあいいかと思ってソファーから床へ腰を下ろす。


「おっし! 負けないかんね」

「ボコボコにしてやんよ」


まるで今から始まる戦争の予行練習みたいに、あたしと祠稀は対戦ゲームに没頭した。