「……添い寝?」
「はあああ!? 俺はノーマルだっつうの!」
「……何が?」
祠稀がイラッとしたのが目に入った瞬間、頬をつねられる。痛いと訴えるように祠稀の腕を叩くと、「何やってんの?」と凪がダイニングテーブル越しに覗きに来た。
「おお! 野菜炒めじゃ〜ん。塩コショウ大量にかけた?」
凪が来たことでつねられる痛みから解放された俺は、頬をさすってふたりの会話を黙って見つめる。
「出たよ薄味嫌いが。俺らまで高血圧予備軍に巻き込むんじゃねぇよ」
「んふふーっ! 祠稀く〜ん? それはあたしが老けてるって言いたいのかなぁ?」
「お前、なんでもかんでも老けてるに結びつけ過ぎじゃね!?」
ギャーギャー騒ぐ凪と祠稀を交互に見て、ほっとくことにした。
「運んじゃおっ」
めずらしく口喧嘩するふたりに我関せずな有須は、俺に笑顔を向けてくる。
それはいつもと変わらない笑顔で、嬉しくて、俺も笑い返した。
「あ、お米炊けたね! あたし善そうから、彗はお味噌汁よそってもらっていい?」
「……ん。分かった」
にこっと笑った有須は、喧嘩するふたりに声をかける。



