ククッと肩を震わせていた祠稀は、はぁっと息を吐き、再びリビングにいる凪を見つめた。
「……おもしれえ女だな、アイツは」
そう言って、祠稀は束ねていた髪を解いて笑った。
「ピッタリじゃん。な」
「……うん、ピッタリ」
……祠稀の青は、深い深い海の色だって。広くて深い海のように冷静で静寂で、何を考えてるか分からないって。
有須のピンクは、幸せの色。穏やかで優しくて、愛情深い。幸福を、求めるみたいだって。
俺の黄色は、生命感溢れる希望の色。光を見つけられるように、誰かの光になるようにって。
――そう、まるで普通の会話のように笑っていたけど……きっと凪は無意識に、気付いていた。
多分、このマンションに4人が集った時から。俺だけじゃなく、有須や祠稀にも、何かあるんじゃないかって……。
「あ、彗。夕飯食ったら俺の部屋来いよ」
野菜炒めを皿に盛る祠稀が突然ニヤリと悪戯に笑い、背筋がゾワッとした。



