「……、」
もともと色白の彗の腕は、ブルーライトのせいでより青白く見えた。
そこに浮かぶ、無数の傷。細く、長かったり、短かったり。横だったり、斜めだったり……。
皮膚が白く盛り上がっているのは、何度も同じ場所を切ったからなのかな。
瘡蓋はなくて、まだ褐色なのは比較的新しいものなの?
初めて見たから分からないけど……。
無数の傷の中でひとつ、血を纏った傷に目を奪われる。傷から流れ出た血が、皮膚の上で渇いている。
「……さっき、切ったんだね……」
不規則に並ぶ傷の中で、明らかに真っ直ぐ、深く切られたその傷を、あたしは弱々しく指でなぞった。
「……ごめん、凪……っ、ごめん……」
彗は右手で顔を覆って、そんなことを言う。
どうして謝るんだろう。あたしはこの行為に怒ったりしないし、非難だってしないのに。
……あたしはもっと、彗に信じてほしいだけだよ。



