◆Side:有須
「ねぇ……有須と祠稀はさ、彗のこと……どう思ってる?」
目は赤いけど、涙を流すのを止めた凪が突然言い出した。あたしは祠稀と目が合って、お互い自然と言葉が出てくる。
先に口を開いたのは、祠稀だった。
「謎キャラ。癒し系? 不思議な奴。顔はイケメンのくせに行動がめんこい」
「……笑顔が優しいよね。いつも穏やかで、空気を和ませる人だと思う」
「和むかぁ!? 壊すの間違いだろ! 突拍子のないこと言うじゃねえか」
「えぇ? そうかなぁ……脈略ない会話が和まない?」
「あ〜? ……まあ、他の奴だったらイラつくかもだけど、彗は仕方ねぇなって感じはす……る、……」
祠稀は言い過ぎた?って感じで、ちらりと凪を見遣る。凪は俯いていた。
「わっ、わっ! ごめん凪! 悪い意味で言ったんじゃなくて……っ!」
なんて言い訳みたいになってしまって余計焦ったのに、凪は顔を上げ、
「違うよ、嬉しいの」
と、涙ぐんで微笑んだ。



