「そういえば、もうすぐ入学式だよね~。超楽しみ!」
無事ゲーム機とソフトを何個か購入して帰路につくと、凪が言い出す。すると、祠稀がおかしそうに鼻で笑った。
「俺、絶対同じクラスだと思うわ」
「あはは! あたしもそんな感じがするよっ」
「……凪パワー」
「何よパワーって。まあ同じクラスになれるといいよねっ」
うんうん。同じクラスになりたいなぁ……。絶対楽しいと思う。
「凪は、部活とか入るの?」
歩いているうちに自然と男女に分かれ、あたしは凪と色んな話をする。
「ん〜……入んないかなぁ。奴らを残して家を空けるのは、不安だからね」
「あははっ、そうかもね!」
「有須は? 何か部活すんの?」
「う〜ん……入ろうかなとは思ってるんだけどね。中学の時はバレー部だったの! ……補欠だったけど」
「へぇっ、凄いね! 補欠とか関係なくない? 補欠でもできることはあるんでしょ?」
「……凪って、やっぱり優しくていい人」
「えぇ? 何いきなり! それは有須のことでしょーがっ」
だって、あたしの周りにはそんな風に言ってくれる人はいなかったもん。



