目を細める女生徒を横目で見、檀上に視線をもどす。 −それでは、 新入生代表、七澤総司君によります 新入生代表のあいさつです− そう、アナウンスが流れた後 檀上の彼が深く一礼する。 途端に騒がしくなる、会場。 異様な雰囲気のその中で、ぼんやりと彼を見ていた。 …眉目秀麗、 スポーツ万能 誰にでも優しく平等。 ……成る程。 これが「王子様」か。 −それが 七澤総司という人物との出会いだった。