それから暫くの間の記憶はオレの中に残っていない。
強いて言えば、瑠璃のご両親が泣きながらオレに『ありがとうございました』と繰り返してた事が遠い昔の記憶のように残っているだけだった。
あれからオレはとんと変わってしまったらしい。
よく木場先生に
「そんなのじゃダメですよ。」
と注意される。
そんなある日、オレはふと鏡を見た。
…
自分でも驚いた。
腕は骨と皮だけになり、顔も随分老けてしまった感じがした。
それから急に瑠璃の言葉が鮮明に蘇ってきた。
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