それから暫くの間の記憶はオレの中に残っていない。


強いて言えば、瑠璃のご両親が泣きながらオレに『ありがとうございました』と繰り返してた事が遠い昔の記憶のように残っているだけだった。


あれからオレはとんと変わってしまったらしい。


よく木場先生に


「そんなのじゃダメですよ。」


と注意される。


そんなある日、オレはふと鏡を見た。





自分でも驚いた。


腕は骨と皮だけになり、顔も随分老けてしまった感じがした。


それから急に瑠璃の言葉が鮮明に蘇ってきた。