「久しぶりだな。」


「お久しぶりです。どうしたんですか急に?」


「純、お前、水無瀬瑠璃ちゃんの手術やるんだってな。」


「はい。」


「止めとけ。」


「は?」


オレは何言われてるか分からなくなった。


「だから、水無瀬瑠璃の手術は止めろって言ってるんだ。」


何言ってんだよ先輩。


瑠璃の手術をやめろ?


一体どういう…


「何故ですか?!」


「お前もそっちの院長に聞かされただろ?あの子の父親のこと。」


オレは初めてこの病院に来た時の事を思い出した。


そうだ、瑠璃の父親は大物政治家だ…


この前会った時とかすっかり忘れてた。


「政治家でしたよね?瑠璃、ちゃんの父親。」


「あぁ。…オレが何故止めたか分かるな?」