出来もしない、したくもない頼みを受け入れてしまった自分が憎かった。 …日向が人気なのは知ってる。 そんなの、あたしが一番良く知っているはずなのに。 でも… …いざ、誰かが日向に想いを告げるのを手伝うとなると胸が激しく痛んだ。 あたしの、16年間の気持ち。 …まだ言ってない、のに。 「っ…」 まだ言わないで。 あたしより先に、日向に"好き"って言わないで。 そんな我が儘な気持ちが、あたしの心を揺らす。 「どうしよう…」 …どうしたら、いいのかな。