三人の声が遠くなってからしばらくして個室からフラフラと出ると、カナが立っていた。 目を合わせないようにして手を洗う。 『レイちゃん…。』 『今話し掛けないで。』 『でも………… 顔色悪いよ?』 その瞬間カッと頭に血が上った。 『‥うるさい!!!!』 どうしてかよくわからないが、自分でも信じられないくらいの大きさの声が出た。 カナは泣きそうな顔でこっちを見ている。 (あ…れ…やば、本気で気持ちわる……) そう思った瞬間、視点が定まらなくなって、意識をなくした。