“ れい、なみ

      ごめん ”







確かに、そう書いてある。




『お母さん、‥これ‥。』





‥‥俺の人生返せだなんて、
お父さんは本当に言いたかったわけじゃないんだよ‥



『・・・・・・・・・・・・・・。』




母は、その字を指で何度もなぞって、目を見張ったのち、せきを切ったように泣きだした。