セリフとは裏腹に、自分の中で絡まっていた糸がほぐれていくのがわかる。

胸が熱い。



嘘 嘘 信じるな
この人の燈は、もう消えている

信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな信じるな‥





『あぁーーーー‥‥‥』

私はうめいてうずくまった。


その時だった。

『今も、私はこう思ってる。』


穏やかな母が、そう言って母子手帳を開いた。


『やっと向き合えたの。』

ぎゅうっとつぶっていた目を開けて見ると、

中心に、産まれたばかりの私の写真。
そしてその下に彼女が書いた言葉。




“平成○年1月28日、

私の天使、誕生”





頭の中で、誰かの声がした。


———愛は、夢——?