『あんた、もういいでしょ、なんか食べて学校いきな。』 母はそう言って、寝室に入った。 しばらくして、中からかすかな嗚咽が聞こえた。 食器棚のガラスに映る、自分の顔を見た。 何が平静だ。 既に泣き顔だった。 午前7時半。 彼が一人きりのベッドで目覚めた頃だろうか。 そして今も、彼は隣に、 彼女のぬくもりを探すのだろうか。