ところどころ倒れた机や椅子。


男子達の中心にいるのは、予想通り文子先生。



しかしさっきまで着ていた服は、原型をとどめていない。



そして全身にあざや傷を負っていた。
出血しているところもある。



床に、ボールやカッターナイフなど、痛々しい現場を想起させる物、物、物。




先生は力尽きたように、目を開いたままだらんとよだれをたらして横たわっていた。



目の周りは涙と汗でぐちゃぐちゃになっている。




そして、とりかこんでいる男子のうち数人は、ズボンをはいていない。





‥もう、何があったかは一目瞭然だった。





『…………っ』







震えながら凝視していると、主犯格の男がこちらを向いて、
うす笑いを浮かべ、言った。




『邪魔すんなよ。』








ふつふつと、何かが沸き起こってきた。




『…何考えて……』





窓から中に飛び込んで、そいつめがけて走り、
服をつかんだ。



『な‥何やってんの……っ先生が何したってゆうの……っ!!!
頭おかしいよ…!!あんた達…おかしいよ!!』





じっと黙って見下される。



目がすわったそいつに、髪をひっぱられ、


男子のうずに突き飛ばされた。




『二匹目立候補だって〜♪ギャハハハ』



心底楽しそうに、そいつは笑った。





『ちょっ…やぁあぁ!!!』






女子達はいつもと同じく、遠巻きに見ている。




一人の男子が私の上着をひっぱった時だ。





先生が、ゆらっと立ち上がった。