「祐太」


「何?」


「小説書いてるの?」


「ああ。……それがどうかした?」


「いや、別にいいんだけど。あんまり学校来ないから」


「ああ。俺も来年三月には学校辞めるから」


「もったいない。せっかく入学したのに」


「いいんだよ。学校に行く気が失せてるんだから」


「そんなに嫌なわけ?」


「まあ、嫌っていうか、留年決まってるんだったら、学費が続かないだろうってね」


「じゃあ、やっぱ退学するんだ?」


「うん。別に未練ないし」


 ボクがそう言って、愛海に笑顔を向ける。