ちょうど三年前の春だ。


 入学式後の新歓コンパで、ボクと彼女は知り合った。


 十九歳になる年で、まだまだ互いに若かったから、いろんなことをしてきた。


 夜、大学近くのパブで飲んでいたこともあったし、語り明かした日もあった。


 そんなこと全てを連想しながら、ボクは一行一行文章を作っていく。


 ちょっとエッチで過激なシーンも設けながら……。


 一人称の告白型日記の文体で、ボクは二人で過ごした日々を思い出しながら、今ではすっかり思い出となってしまった出来事を書き綴る。


 ふっと眠気が来ればベッドに入って、ゆっくり休む。


 休んでは書いて、休んでは書いての繰り返しで、小説らしいものが出来つつあった。


 ボクは打ちながら思っている。


「体験談だけど、いい話になるよな」と。


 やがて東の空が白み、太陽が地平線の彼方から出てきて、日が当り始めた。