だが、別にそういったことは気にも留めない。


 ボクと彼女は布団が敷いてあるベッドの上で抱き合った。


 時間は早々と流れていき、抱き合い続けるうちに夕方になる。


 愛海が耳元で、


「……ずっと抱いてて」


 と呟くようにして言ってきた。


 ボクが頷き、彼女を抱く手を強める。


 ただ愛し合いたいという気持ち一つだけでボクたちは繋がっていられた。


 目には見えない不思議な何かで……。