プロを目指していても、最初は誰もがアマチュアなのだ。


 七月初旬に締め切りの新人賞を目指しながらも、愛海はその手のサイトなどで見られる作品も並行して書き綴っているようだった。


 簡単に参入できるから、返ってそっちの方がいいのだ。


 それにケータイ小説家の書いた作品の方が、普通の作家のそれより多数売れていて、話題になっている。


 愛海はそういった事実も考え合わせながら、作家活動に踏み込もうとしているようだった。


 幸い、彼女はまだ若い。


 肉体的にも、そして精神的にも。