と言って、一転真剣な目つきになる。


「原稿の応募期日は分かったんだけど、結果はいつ分かるの?」


「来年一月に、主催する社の文芸雑誌に受賞作が掲載されるわ」


「ふーん。楽しみだね」


 ボクが頷き、持っていたリュックから水の入った五百ミリリットル入りのペットボトルを取り出して、中身を呷った。


 ゴクリゴクリと喉を鳴らしながら飲む。


 水を飲み終えてキャップを閉めると、仕舞い込み、まっすぐに前を向いて歩き出す。


 並んで愛海も歩き始めた。


 ボクと彼女は両想いで通っている以上、一緒にいれば素直になれる。


 そう、好きであるという一点だけで……。


 そしてその日、ボクたちは揃って、愛海の部屋へと向かった。


 キャンパスからは離れていないので、すぐに行き着く。