狭い車内で、ボクたちは交わり続けた。


 彼女も上に乗り、一糸も纏(まと)わぬまま、絶えず動き続ける。


 ボクたちはビーチでも一番人が少ない場所の近くに停めている車の中で、一際密な性交を楽しみながら、一日を終えた。


 愛海もボクも絶頂へと達し、互いに息を荒げる。


 ボクは彼女の背中を擦(さす)りながら、


「どうだった?こんな性行為」
 
 
 と鎌を掛けるようにして訊いてみる。


 愛海が黙ったまま首を縦に振った。


 ボクは改めて、彼女を抱きしめる。


 ビーチ全体に散らばっている熱く焼けた砂の上で、その砂よりも熱い想いを抱きながら……。


 ボクたちは明日、互いに講義がないのをネットに繋いでいたケータイで確認して、丸一日休みであることを確かめてから、抱き合い続けた。