ずっと抱いてて

いた。

 
 どれだけ泣いたことか。


 涙が枯れ果ててしまうまで、皆が泣き続けた。


 通夜が明日で、葬儀は明後日行われることが決まる。


 ボクが愛海を空の彼方へ見送る日が来ようとしていた。


 二人で駆け抜けた二年とちょっとが、まるで走馬灯のように脳裏に浮かぶ。


 学科で葬儀を上げ、それが終われば皆で火葬場にて骨を拾うつもりでいた。


 ボクは思っていた。


「君をずっと抱いていたい」


 それは今はこの世にいない愛海に対する、せめてもの慰めの気持ちだった。


 そして葬儀は滞りなく無事終わり、遺体が町の外れにある火葬場へと移された。


 もう彼女の笑顔は二度と見られないと思うと辛い。


 ボクは愛海の遺骨を骨壷に納め、その後、そっと一掬い掬って、持っていたビンに詰め