「学校は楽しいと思う?」と、その友人は言った。



この世界には、『自由』がない。



もちろん、決して無いわけではない。



ただただ、赦されていないだけだ。



借り物の世界の中、虚の幸せの中に暮らしている。



そんなこと、みんな分かっていたのに………。



でも、我慢をしてた訳じゃない。



恐れを知らない者はいない。



しかし、恐れを知っている者もいない。



ただ・・・



事が起こったのは、そんな幸せな日常の一瞬だった。



僕等は、その日を忘れたい。

でも、忘れられない。

どうして。



それまでも、虚の恐れなんだって、みんな気付けない。